2007/07/16

【会見詳報】新潟県上中越沖の地震についての気象庁記者会見

2007年7月16日月曜日 正午から 気象庁会見室

 宇平幸一 気象庁地震火山部地震津波監視課長

 まず、津波だが、各地の検潮で、最大波は出そろったと判断し、午前11時20分に津波注意報は解除した。まだ海面変動が引き続き続くと思うので、海水浴や海釣りなどをされている場合は十分注意していただきたい。
 この地震は、午前10時13分に発生した。震源地は上中越沖、新潟の南西約60キロで、震源の深さは17キロ、Mは6.8、いずれも暫定値。
 この地震で新潟県柏崎市、長岡市、刈羽村と長野県飯綱町で震度6強を、上越市、小千谷市、出雲崎町で震度6弱を観測。北陸地方を中心に東北地方から近畿・中国にかけて震度5強から1を観測した。
 余震は、午前10時34分にM4.2で震度3の余震が発生するなど、活動が続いている。発振機構は北西南東方向に圧縮軸を持つ逆断層だ。新潟県で震度6強以上を観測したのは、中越地震以来となる。
 揺れの強形域では、これまで台風や梅雨前線で雨が降っていたので、土砂崩れや家屋の倒壊などの危険性が通常より高くなっている可能性があるので、十分注意して欲しい。

 資料を説明すると津波の状況だが、地理院の柏崎の潮位が20数センチ、新潟では13センチがこれまでの観測データだ。大局的には減衰方向。
 震源分布だが、今回の地震の場所に、南西側に新潟県中越地震の地震活動領域がある。中越地震のメカニズムと非常によく似たタイプ。周辺の過去の地震でみると、今回の地震の近くには、64年の新潟地震や中越地震が起きている。
 メカニズムは、北西南東方向に圧縮軸を持つ逆断層タイプ、その方向に押されて乗り上げるタイプだ。
 推計震度分布をみると、震源から南西の方向の海岸沿いに震度6強の領域が広がっているのが分かる。

−この地震は本震余震型か
 その判断には時間を頂く必要はあるが、現在までは本震余震型で推移していると考えている。

−余震活動はどうか
 まだ十分に把握はできていないが、午前10時40分の段階、だいたい30分後だが、身体に感じる余震が9回。地震発生直後のM4.9というのがこれまでの最大だ。M5を超えるようなものは起きていない。余震情報は1日たったら出す方向だ。

−中越と同じほど余震が活発だと考えればいいのか
 まだ、2時間ぐらいしかたっていないが、中越の時ほど活発ではない。今現在の話だが。観測事実だ。今回揺れた地域は中越より北西側なので、違いがあるのかも知れない。

−震度が入っていないところは?
 柏崎市中央町と言うところが入っていない。予想されるのは震度6弱ぐらいの揺れ。推計で震度7が出たところはない。

−長野地域で揺れた理由は考えられるか
 データ的にはおかしいところはないので、おそらくは地盤状況ではないか。この辺りは、地すべり地域と言われ、揺れやすい地盤である可能性がある。相対的にだが。

−緊急地震速報は?
斎藤 震源に近いところでは残念ながら間に合っていないが、震度6強を観測した飯綱町では20秒弱の猶予時間があったのではないか。

−長岡盆地西縁断層の延長という話もあるが
 まだ、そこまで検討していない。

−この場所で大きな地震が起きることは予想されていたのか?
 過去の地震活動をみていただければ分かるが、地域的には地震がない場所ではない。ここでこの程度の地震を予測する技術はないので、そういう意味では予測はされていなかった。この10年をみると、ある程度一定の活動が続いていたので、活発化していたというようなことはない。

−新潟地震との関係は?
 地震のタイプは違う。新潟地震はプレート境界的な地震で、こちらは地殻内の浅い地震。海側が持ち上がるような地震だと想定しているが、今はどちらか分からないという言い方になるが。

−横ずれ成分は入っていないのか
 この階をみると横ずれは入っていないようだ。

−津波予報と、早期解除については
 予報は1分で出したが、解除については、メカニズム的にみてもある程度の津波が観測されてもおかしくないタイプだったので、すぐ解除などとはしなかったのは適切だと考えている。

−気象庁が新たに監視体制を強化するのか。職員の現地派遣は
 ある程度、観測できているので、特に強化することは考えていない。職員の派遣は検討中だ。(了)