2007/07/17
【会見詳報】新潟県中越沖地震関係省庁連絡会議後レク
2007年7月17日火曜日 午前零時過ぎ 内閣府(合庁)3階特別会議室
上杉耕二 内閣府参事官(災害応急対策担当)
本日午後11時から、関係省庁連絡会議の初回の会議を行った。この会議は関係各省庁の課長級の会議で、内閣府の政策統括官がトップの会合だが、今日は野田内閣危機管理監の出席も頂いた。
午後9時から官邸で関係閣僚会合が開かれ、その場の総理大臣指示事項を踏まえ、各省庁の最新の被害や対応状況、今後の対応方針について情報を共有し、総理指示事項を踏まえて各省庁に方針を徹底するために開いた。午後9時は閣僚レベル、今回は第一線の課長レベル。全般としては、気象庁より地震の状況、余震の見通しについて報告があった。次に、各省庁が把握している状況について報告があった。
各省庁の報告事項を紹介する。
気象庁から、あらためて地震の概況について説明があった。震度6強を長岡市、柏崎市、刈羽村、長野県飯綱町で観測。余震の今後の見通しは、1週間程度は震度5強や6弱程度を観測する余震が発生する恐れがある。これまでも台風などで雨も降っているので、土砂崩れや家屋倒壊の危険性が高くなっているので要注意。17日は寒気を伴った低気圧で雷を伴った1時間に20−30ミリの強い雨が降る恐れがある。一時的に風が強く吹く恐れもある。
消防庁で把握した被害状況の説明があった。政府の取りまとめは、消防庁の数字を基本に採用している。死者は7人、行方不明が2人、家屋の全壊が346棟などとなっている。火災は3件で、柏崎原発の火事は12時10分に鎮火している。126個所の避難所に8千人が避難している。消防庁は職員を現地に派遣したほか、広域応援として12隊、53人を緊急消防援助隊として派遣している。
警察庁は、消防庁と数字は若干違うが被害を把握している。死者7人はいずれも70−80代の方だ。交通規制は25カ所で実施している。警察の広域緊急援助隊の現地展開は、8都県で370人。避難所対策班を組織して派遣している。午後9時半現在で、1カ所で救助活動中という報告があった。
防衛省は、知事からの派遣要請が午前10時49分にあり、活動を展開している。上空からの偵察活動、護衛艦での物資輸送、人命救助活動、給水支援など多岐にわたる活動を行っている。
海上保安庁も、海に近い地域なので活動している。巡視船艇が20隻、航空機が10機の対応を行っている。機動防除隊、特殊救難隊の前進配備もした。巡視船での給水活動、航空機での急患患者搬送も行った。
国交省は、土砂災害は信越本線の青海川駅付近での斜面崩壊などがあった。国道8号と北陸自動車道が並行して走っている幹線道路だが、8号が使えないところは北陸自動車道を無料開放し、明日の午前中に県内の幹線交通は確保したいという。JRは信越線、越後線でも脱線事故が発生している。上越新幹線は運転を既に再開した。緊急物資輸送はトラック協会を通じて、トラックによる水や食糧の輸送を行っている。応急危険度判定は、北陸、関東の地方整備局に支援、県の技術職員を市町村に派遣。仮設住宅も県からの要請があれば速やかに対応できるようにしている。12台のエレベーター閉じこめ事故は、すべて救出済み。
総務省の通信関係被害は、固定電話が午後零時50分ごろから一部地区で82回線が不通。携帯は蓄電池が切れて停波しているところがある。テレビ局も中継局が停波。刈羽村からの要請で簡易無線局設備を搬送している。NTT東日本が災害用伝言ダイヤル171を運用中、携帯各社も伝言板サービスを開始している。
文科省は、学校で158校の被害。明日、新潟県で64校が臨時休校となる。明日、地震調査委員会の臨時会が開催予定だ。
厚労省は、災救法の適用は知事が決定するが、午後8時現在、新潟県の6市町村に適用された。医療関係は、広域的な支援体制を取っている。DMATは24チームが派遣され、現地で活動中。要援護者への緊急対応が重要になっており、県に旅館やホテルの避難所活用、社会福祉施設への受け入れなど。避難所での対応として、プライバシー確保など、中越や能登の経験を踏まえたきめ細かい通知をしている。水道施設、現在も多くの断水が続いている。53686戸。復旧に向けて鋭意努力をしている。医療施設は10施設で被害があるが、人命にかかわる被害ではないという。資料にはないが、避難所への対応として保健師の派遣を広域的に調整をしているという。
農水省の被害状況はこれから本格的に判明してくる。食糧の供給確保として、乾パンなど食料はすぐにでも提供は可能と伝達しているが、現時点で要請はない。
経産省、柏崎原子力発電所に被害があった。火災は、午後零時10分に鎮火を確認した。記載がないが、東電から微量の放射性物質の漏えいがあったと言う報告を原子力保安院として設けているという。引き続き、詳細を調査中だが、原子力災害に至るような状況ではないというコメントがあった。都市ガスは、柏崎市の34000戸を安全のため供給停止している。パイプラインのガス漏れも発生している。工業用水も一部漏水がある。商工関係は被害把握はこれから。企業、工場関係もこれからの把握になる。復旧支援で、セブン&アイホールディングスやイオン流通業から善意の支援があった。
国土地理院から、GPSの連続観測で地殻変動を観測しているという。被害概況図も作製している。
内閣府から政府調査団の報告をした。調査団には途中、柏崎原発から安倍首相と甘利経産相と合流した。
新潟県知事から、国に対し、4項目の要望があった。
・高速道路、直轄国道等の緊急輸送路の応急復旧
・ライフライン(電気、ガス、水道)事業者支援(業界団体等への早期復旧に対する支援)
・柏崎原子力発電所の安全確保の徹底・安全情報の随時発信
・被災者の健康管理等
最後に連絡会議での各省庁の確認事項として、総理指示事項を各省に徹底をすることを確認した。関係閣僚会議はコアの閣僚だけで、今回の会議のほうが土俵が広いので、これを各省庁が徹底することで会議を終えた。
−配布資料はこれまで各省庁で出しているものか?
ほとんどが最新のものではないか。
−明日以降の政府の対応は?
夜通し、被害状況の把握に努め、状況を踏まえて、対応を取っていきたい。関係省庁連絡会議も今回がキックオフ。明日以降も随時開催して情報共有、対応方針の確認をしたい。
−放射性物質が漏れたことについて、詳しい説明は?
本日の会議では、この程度の報告しかなかった。放出した量は法令で定める値以下なので、環境、人体への影響なく、原子力災害に至る恐れはないと言うことだ。東京電力の発表では海に放出されたと承知しているが、保安院としてはいずれにしても、事実関係の詳細は保安院で現在確認中だ。
−避難所の旅館、ホテル活用というが、市が準備したところ以外に、民間施設で開放しているのか?
把握はしていないので、厚労省に問い合わせを。(了)