2007/07/17

【会見詳報】新潟県中越沖地震についての気象庁記者会見

2007年7月17日火曜日 午前11時から 気象庁会見室

ポイント(編集部):大きめの余震は能登半島地震に比べても半分、中越の6分の1と減衰。ただ、また一定の確率があり、警戒を解くのは望ましくない。

 宇平幸一 気象庁地震火山部地震津波監視課長

 主に余震の状況を報告する。10時現在、震度1以上の余震を86回観測しており、余震は引き続き発生している。最大余震は16日午後3時37分のM5.8の地震(最大震度6弱)だ。今までのところは本震−余震型で推移し、徐々に減衰しているが、1週間程度は震度5強、ところによっては震度6弱の揺れとなる余震が発生する恐れがある。
 注意事項は昨日と同じだが、あらためて申しあげると、地震の揺れが強かった地域では、降雨や余震活動によって土砂災害などが発生する恐れがある。また、壊れかけた建物等の倒壊の恐れがある。復旧作業にたずさわる方は十分注意して欲しい。

 震央分布図は、まだ地震が多発しているのですべての地震が処理できていないが、本震から南西に分布している。最大余震は本震のすぐそばのやや南方で発生している。震源分布の断面をみると、陸地側に傾斜した断層面で、陸が海側に押し上げたようなメカニズムの地震だった。M3以上のMT図でみると、余震活動が徐々に減衰してきているのが分かる。
 余震の回数を比較すると、2005年の福岡県西方沖地震と同じような経過をたどっている。新潟県中越地震や能登半島地震と比べても、M4以上の余震が少ない。本震からの経過日数でみてみると、中越はM6を超える余震が数個起き、M5以上の余震もだいぶ後まで起きた。まだ1日目だが今までのところはM5を超えるものが1回。こういう事を念頭に置くと、次のような余震確率になる。表現としては、冒頭に述べたことと同じになる。
 M5.5以上=震度5強、ところによっては震度6弱と予想される地震は3日以内に30%の確率で、M5以上=震度5弱、ところによっては5強が予想される地震は50%の確率で起きる可能性がある。20日から3日以内で予想すると、10%と30%になる。

−中越に比べて余震が明らかに少ないが、このまま沈静化するのか
 地震から約22時間で比較すると、M4以上は11回、能登は23回、中越は60回。中越の6分の1、能登に比べて半分ぐらいだ。能登半島地震は、24時間時点でM5.0以上の確率は70%だが、今回は50%。中越地震は48時間後の時点でM6以上が30%、M5.0が80%あった。
 このまま続けば、1時間に1回も起きないようになるだろうが、今日から3日間を考えるとM5.5以上は30%の確率でありうるので、今すぐ警戒を解いていただくのは望ましくない。

−余震が落ち着いてきていると言ってもいいか
 余震域の広がりは、昨日からは変わっていない。余震は減衰はしているが、落ち着いてきているというところまでは言えない。

−M5.5以上の余震はいつごろまで予測されるか
 余震確率が10%を切ったら、発表はしていない。今のままで続くと、あと1週間程度まではそういう表現になる。

−能登の地震の時は1週間目で「壊れかけた建物等の倒壊の恐れ」という表現がなくなったが、今回だと3日ぐらいでこの表現がなくなる可能性があるのか
 このまま進んでも、3日ぐらいでは書きぶりは変わらないだろう。21日ぐらいが表現が変わるメドになる。

−雨の予想は
(予報)昨日の予報通り。曇り時々雨の予想。1時間に10−25ミリ(新潟だけなら20ミリ)の雨が降る予想、総雨量は60ミリ程度、風は弱いが雷とともに一時的に強く吹くという予報は変わっていない。明日は弱い雨が残る程度で、今日いっぱいが、当面の雨で、その後はまとまった雨が降る予報はない。それをみて梅雨明けの判断になるかと思う。(了)