2007/07/27

【会見詳報】新潟県中越沖地震関係省庁連絡会議終了後レク

2007年7月27日金曜日 午後5時 内閣府(合庁)3階特別会議室

 上杉耕二 内閣府参事官(災害応急対策担当)

 本日、第8回。本日は柏崎刈羽原発の被害状況と今後の対応状況がポイント。原発の被害が今回の災害を特徴づけるもの。災害には被害の顔があるが、個人の思いとして、災害の顔は二つあって、一つは原発の被災。もう一つは自動車の部品工場の被災で列島の組み立てラインのストップだと思っている。リケンの話は、BCP、産業界にお願いしている事業継続計画を平時から作って備えておく重要性。問題意識を多くの方面に持っていただけたと思う。原発は、被害状況と行政対応については、連絡会議で経産省から報告を受けてきたが、今日は被害の全体像と、将来に向けた対応、取り組みの方向について、報告をいただいた。非常に有意義だった。東電の対応にコメントする立場ではないが、個人的な思いとして、同じ防災に携わるものとして、電力側の対応は非常に残念なことが多かった。初動対応、住民などへの対応など、報道でも指摘されているが、経産省でしかるべき対応をされると思うが、全体像について報告をいただく意義は、同じ防災に携わるものとして他山の石とし、情報共有し、教訓を共有して、それぞれの立場で足元を見つめて防災を確かなものにしていく。そういう面で有意義だったと思う。

 気象庁は、余震活動は順調に減ってきている。昨日と今日は余震が観測されていない。天候は今日は晴れているが、土日にかけてまだ梅雨が明けておらず、梅雨前線の影響でかなりの雨が予想される。明日昼過ぎから雨となり、1時間に20ミリ程度の強い雨が予想される。大雨警報なども発表される恐れがあり、土砂災害に注意が必要という。週明けから晴れの日が多くなる。火曜か水曜に梅雨明けになるのではないかというコメントがあった。
 消防庁は、被害の状況が住家被害がかなり増えてきており、全壊が34棟増え、半壊、一部損壊ともに増えており、まだ変動するだろう。避難所は70カ所、2000人を超える避難者が出ている。避難指示、勧告も出されている。
 警察庁は、広域緊急援助隊は引き上げて、地元中心の活動となっている。廃棄物輸送の円滑化、渋滞緩和など交通対策が中心。
 防衛省は、依然として給水と給食、入浴支援。やはり入浴がかなりの数になっている。
 海上保安庁は巡視船での給水活動を続けている。
 国交省は、緊急被害調査を行っていたが、河川と道路あわせた被害総額が40億4600万円と判明した。土砂災害の危険個所が3104個所を点検し、応急対応が必要なAランクが52個所ある。当面は、警戒や避難という対応となる。応急危険度判定は23日で終了。3万4048件で、危険が4955件、要注意が8943件。応急仮設住宅は建設地が決まっている1044戸は着工済み。
 総務省は、新たに災害救助法の対象が4市広がったので、電話の減免などを追加している。
 文科省は学校被害が増えた。
 厚労省は災害救助法の追加指定を4市に行われた。水道は本日朝の時点で、柏崎市の断水戸数が6930戸で82%の復旧率。柏崎市は月末が目標だが、刈羽村は30日ごろという目標より早く全面復旧できるという。村内全域で試験通水しており、生活用水には使用可能という。
 農水省は被害個所を引き続き調査中。
 経産省は、原子力は後で説明する。都市ガスは日本ガス協会から200人増強。91%がまだ復旧していない状態。LPガス卸売協会、連合会が、18カ所の避難所に炊飯器やコンロ、お風呂セットなどを支援している。災救法の指定で電力やガスの特別措置も拡大した。
 国土地理院は、報道発表済みだが震源断層モデルを推定したという。
 環境省は一般廃棄物の処理体制、11自治体で一般廃棄物を受け入れており、確保されている。新たに石綿の飛散防止対策の取り扱いマニュアルを新潟県、長野県に緊急に配布している。

 原子力関係の資料。被害状況と今後の対応。あらためて被害の状況を整理した。トラブルは、原子炉自動停止4件を加えると68件。注視すべきトラブルは4つ。変圧器での火災発生。6号機で放射能を含んだ水の漏えい。7号機で主排気管から放射性物質が検出、24日には天井クレーンの軸の破損を確認というのが大きかった。
 放射性物質にかかわる事故が15件。かかわらない事象として52件。モニターで放射能漏れがないか、観測しているが、漏れは現状は確認されていない。新たに放射能漏えいが発生する事態は考えにくいというコメントがあった。
 保安院としての対応と今後の取り組み予定の報告があった。既に報道はされているが、発災当日に総理からの指示を受けて経産省に呼んで3点を指示。消防体制、報告体制について指示した。20日にさらに追加指示。自衛消防体制や耐震安全性の確認など。
 20日の大臣指示を受けて、11社が具体的な改善計画の報告があったという。
 調査対策委員会を設置し、事実関係の調査を外部の専門家も交えて行う。今後の課題と対応を取りまとめる。31日に第1回会合を行う。
 68件のトラブル、目視で出てきたもので、原子炉内部や詳細な調査をまだしていかねばならない状況だという説明があった。

−初日に漏えいがあったことが分からなかったなど、危機管理上の問題があったが、何か議論はあったか
 今回がキックオフ。大きな課題として受け止めて検討していかねばならない事項。本日はそこまでの発言はなかったが、内閣府の防災行政全体を預かる立場として、今回の対応は課題、反省点があったことは否めない。しっかりと検証をする。重く受け止めなければならない。保安院が中心に、技術的な耐震指針の見直しは行われるだろうが、我々はソフトの面から初動はこういう事でいいのかというような問題意識で警鐘を鳴らされたと思うので、しっかり検証し、今後の備えに万全を期していかねばならないと思う。失敗の本質という太平洋戦争の教訓で、日本人は失敗から学べない民族と言われるが、反省すべきところは反省し、事実はしっかり認識し、教訓を読み取ってやっていかねばならない。他山の石ではないかと受け止めている。

−今後も関係省庁連絡会議でこの問題について取り組んでいくのか
 応急対策期の情報共有と活動の調整、方針の調整をするこの場がよろしいかどうかは考えねばならない。何らかの場が持てるよう、保安院とよく相談したい。私どもはそういう立場にあると考えている。(了)