2007/07/31
【会見詳報】新潟県中越沖地震関係省庁連絡会議終了後レク
2007年7月31日火曜日 午後5時 内閣府(合庁)3階特別会議室
上杉耕二 内閣府参事官(災害応急対策担当)
本日のポイントは、ライフラインの復旧を詳細に確認したこと。現地ではホテルや旅館のキャンセルが相次ぐという報道や、新潟県や地元自治体からの要望があり、風評被害の防止の取り組みを国として万全を期す必要があるという認識から、関係省庁から報告いただき、情報共有して政府全体として万全の体制を取ることを口頭で申し合わせた。
また、台風5号が日本の南海上にある。今週の後半に西日本に接近する恐れがあるため、最新の進路の見通しや防災上の注意点について報告があった。
気象庁から余震の状況や気象の見通しについての説明があった。余震は、予想通り減少して推移しているという報告。気象の状況だが、高気圧に覆われて晴れるが、台風5号の進路次第では雨が降る可能性があるというコメント。
消防庁の被害状況。負傷者が軽傷で少し増えた。住家も全壊、半壊、一部破損がそれぞれ増えている。まだ増えるだろう。
警察庁からは、資料はないが、新潟県警の活動の中心は交通整理と、被災者支援、治安の維持に移っているという。統計的に昨年と同時期に比べると現地の治安は良くなっており、犯罪は減っているという。警察官が大量に存在しているからだろう。刑法犯の件数は前年同期より大幅に減っている。
防衛省は、引き続き自衛隊が給水、給食、入浴支援を3自衛隊が展開している。
海上保安庁は、実施していた巡視船の給水作業を、明日で終えるという報告があった。
国交省は、鉄道の開通、信越本線の柏崎から宮内間で昨日から運転を再開しており、東京から鉄道で柏崎まで行けるようになった。下水道は、水道が本格復旧するので、予断を許さないところはあるが、基本的には水処理施設の稼働は心配がないという。管きょの被災は約40キロあるが、バキュームカーなどで対応。今後、カメラを入れて点検をして、本格復旧を目指すが、それにはかなりの時間がかかるという。
総務省関係は特にコメントすることはない。
文科省関係の施設被害が、文化財などで1施設増えた。
厚労省関係は、応急仮設住宅の着工が進んでいるが、残り159戸のうち100戸の建設予定地を柏崎市で選定中で、8月6日までに着工して、8月末までに完成させたいという報告があった。水道は、本日中に柏崎市内全域の通水を目指して取り組んでいるという。刈羽村は本日午後3時過ぎに全戸復旧したという報告があった。
農水省は、被害状況を調査中だが、本日から被害額ベースの報告があり、農地、農業施設の被害が135億円と一番大きく、合計で194億円という。まだ変動していく数字だ。
経産省は、都市ガスの復旧のため、日本ガス協会からの応援隊はさらに増強した。1400人体制から700人増員してピッチを上げている。対象戸数が25000戸余りとまだ8割ぐらい残っている。8月10日ごろまでの復旧を目指しているという見通しが言及された。
国土地理院は、詳細な災害状況図をホームページに載せているという。発災時点であり、復旧の情報は入っていない。
金融庁は、新潟県内の金融機関は復旧が終わり、通常通り営業している。災害救助法の追加指定に伴う措置を要請しているという。
環境省は、出雲崎町の浄化槽の被害が増えた。
風評被害の関係で、国交省が観光関係の被害状況の報告。震度6弱以上の地域にあるホテル・旅館17施設のうち14施設でエレベーター停止、壁破損などの施設被害があった。人的被害はないが、柏崎市内の4施設で休業中だ。
7月19日に国交省から、日本旅行業協会や全国旅行業協会に、正確な情報の提供などの要請を文書で出している。海外からの旅行者に対しては、国際観光振興機構で外国人旅行者に正確な情報を提供。20日に、現地でいろいろな会議の開催をするよう、観光復興への協力を要請。北陸信越運輸局で、交通なども含めた観光関係者で会議を開催し、対策の実施を確認している。
農水省からは、農水産物の市場の状況は変化がなく、今のところ風評被害はないという認識という。
経産省からは、柏崎刈羽原発に関連しての風評被害について説明があった。ここが能登と違って今回の風評被害の本質だ。原子炉そのものは安全な状態で停止している。設計通り安全に自動停止して、現在も安全な状態。放射性物質が微量に漏れたが、影響はないことの科学的事実も説明された。正確な情報が提供されるよう、毎日定期的なプレスブリーフィングを行って、外国特派員協会でも説明。在外公館でも説明をするようにと言う指示がだされている。地元でも本省から職員を送って、24日から1日1回情報提供を開始している。31日付で、全国紙や地元紙で大臣と知事、柏崎市長、刈羽村村長のメッセージを掲載している。閣議後の経産大臣発言で、今後とも内閣府とも連携してしっかり取り組みたいと述べたという紹介もあった。
外務省でも7月27日に原発の地震への影響というプレスリリースで外国に説明をしている。IAEAの調査団を積極的に受け入れるということも記載されている。
総務省からは、現地のコミュニティー放送が加盟している日本コミュニティ放送協会が、新潟地域の支援を目的に「新潟は大丈夫」とのCMを作成し、全国で放送している。特産物と観光支援の2パターン。
5省庁から報告をいただき、そのほかの省庁も含めて、それぞれの立場で問題意識を持って、それぞれの立場で万全を期していくことを確認した。
中越沖地震は以上だが、台風5号の今後の進路情報について説明が気象庁からあった。
気象庁からは本日の午後3時現在の台風の状況を元に説明があった。既に強い台風に発達しているといい、今後、海水温が高いところに進むのでさらに勢力を増して非常に強い台風になる。強い勢力で西日本に近づいてくる。今のところの予想は、2日から3日にかけ、九州付近に接近するという予想だが、台風を移動させる風が弱いので、どちらに動くかは幅があるので、そこに留意して欲しいという解説があった。ただ、梅雨前線は西日本から消えているので、近づく前に集中豪雨ということは考えなくても良いという。政府としても、今後の進路状況次第では、必要な対応を取らねばならないということを確認した。
−農水省の被害はどの程度把握されているか?
過去の経験からも、農水の被害の把握が一番時間がかかるので、まだまだだろう。
−農水産物の被害は、水産物も影響がないのか?
今のところないといい、農水省としてはそういう認識は持てないという。
−台風について、今後の対応は
どちらに向かうか予断が許さないようだが、木曜ぐらいから体制は取らないといけないかもしれない。進路や勢力、特徴に応じて、万全の体制を各省庁で取っていく。(了)