2007/03/29
【詳報】能登半島地震第2回県市合同会議
2007年3月29日木曜日 午後7時から 輪島市役所第2会議室
石川県は、災害対策本部の会議を公開しており、28日から始まった県と輪島市、政府の連絡対策室、県警などの合同会議も公開されている。どのようなやりとりをしているかの参考に資するため、詳細に報告する。(防災リスクマネジメントWeb編集部)
石川県副本部長 昨日、市長から出された要望事項について、県からの回答をしたい。
石川県 仮設住宅は、輪島市門前の宅田地区20,館地区30戸、道下地区30戸と県が考えている。県営住宅や雇用促進住宅からも提供の申し出が来ており、そちらに移っていただくことも含めて、希望を取っていただいて調整をしていただきたい。
輪島市長 罹災(りさい)証明は、全壊家屋の今日の調査の速報値が上がっていないので、数値がまた動くと思うが、27、28日の段階の数値は、輪島地区の全壊71、門前地区が95となる。この中で、住家ではあるが、空き家かどうかの調査をしている。
今日は、新潟県と新潟市から調査員7人、愛知県東海市4人の11人が一体となってやっているので、かなりの数ができているだろうと思う。96戸という状況からしても、道下地区に60戸、館地区に30戸の90戸は、最低限必要な数字ではなかろうかと判断している。確実に入るかどうかの数字は押さえていきたいが、今の調査状況では必要であろうと推測している。
雇用促進住宅や県営住宅の入居対応は、抽選や入居の条件を災害時の優先もあるのだろうが、市の住宅の空き施設も非常に少ない状況なので、その差し引きはさせていただく。雇用促進住宅は、市内にはないので、穴水に転居して入居することが可能かも、意向調査しないと分からない。
この数値については、門前地区は道下60,館地区30で。輪島地区は71戸の全壊があるが、別の対応もやれるだろうということで30戸は要望したい。門前は高齢者が多いので、ストレスがたまって病院に搬送される患者が増える可能性がある。現状は9人と言われていたが11人、避難所での生活が大変だと車で休んでいた1人を病院に運ばねばならなかった。避難生活から離れたいと言うことだろう。
石川県副本部長 市長の要望はよく分かったので、鋭意前向きに調整したい。
罹災証明の話が出たが、今日の会議に新潟県、新潟市も参加いただいている。罹災証明は、話を聞いていると、各市町村の税務担当で固定資産税評価をしたことがある人なら、新潟県の方にレクチャーを受ければできるようになるという。県下の市町村も対応がある程度可能かと思っている。第1段階として、新潟の支援グループの方、輪島市の関係の方、県の環境安全部で、早急に情報を共通で持って、共同での打ち合わせ会議を立ち上げたい。
輪島市長 (さまざまな)支援制度の問題とも絡んでくると理解している。いち早く調査ができる体制が取れれば、住宅を取り壊したいとやきもきされている方もいるので、ぜひ、その体制をお願いしたい。新潟市は4月1日から2週間の支援をいただけるとのことで、助かっているが、これからもご支援を。
新潟県 生活再建の支援のため、家屋の早い対処のためにも、被害調査を迅速にやる必要があるが、かなりのボリュームが想定されるので、全体で何人投入するのか、それをどうアレンジするのか、早急に計画を立てていただきたい。新潟県内での市町村でスタンバイできているところもある。
石川県副本部長 これからもお世話になるところもあるので、よろしくお願いしたい。
次に、大野町で道路ののり面が危ないところがあるので、人員の派遣をという話だった。県でも人員派遣をしている。
石川県 崩落の上に、城兼団地がある。市道でもクラックが発生している。雨が降ったときに心配だ。崩落が市道に行ってしまうのではないか。市と県のコンサルを統一し、雨に対して電気仕掛けのひずみ計を設置した。市の土木に何ミリ動いたら、どう避難するかという態勢をとった。市道は市の、県道は県のとなるが、一連の災害として市道についても復旧工事を県でやっていただきたい。雨で滑ることを想定して、仮設道路の建設に着手した。市、県連携しながら今後の復旧をしていきたい。
石川県副本部長 土日のボランティアの関係で、来たボランティアがどこで何をするのかの指示をする人が足りないと言う要望が市長から出されていたが、県でどうするのか。
石川県 県では土日、県職員を200人派遣する。職員の中から、ボランティアを指示したり、お手伝いをする人を割り振りしたい。人数は輪島市さんと協議したい。
石川県副本部長 ボランティアの車が殺到するので交通処理の要員確保をという話があったが、県警はどうか
石川県警 ボランティアだけでなく、駐車対策を含めて、土日にかなりの人が入ってくる対策を説明する。土曜、日曜とも、現在の管内での警察官のほかに、交通規制のために100人体制で臨みたい。午前7時から午後6時を考えている。金沢方面からも、被災者への見舞いとかも入ってくるだろう。穴水経由、富来経由で入ってくるだろうから、主要交差点の信号操作や路上駐車をさせない班、うまく流す班、駐車場への誘導を考えている。羽咋、七尾管内も含めて100人だが、70人を輪島管内に投入する。31日、1日の対応は、市長へのお願いだが、駐車場への市職員の配置を検討できないか。誘導看板を設置していただけないか。ヘリで駐車場がないか点検をしたが、河井小学校が少しあいていると聞いたが、そこに駐車できないか。駐車場の確保と信号操作で幹線をうまく流して駐車場に入れて土日の交通混雑がないようにしたいので、よろしくお願いしたい。
石川県副本部長 市で要員は確保できるか?
輪島市長 市職員で対応するのは非常に厳しいと考えているので、交通安全推進員などにお願いするよう調整したい。門前の現場やこちらも相当の対応人数が厳しい状況だ。交通誘導、駐車場は交通安全推進員に依頼する。学校は可能であれば、教委に依頼する。看板は発注しているが、看板屋が対応できるかどうかがある。
石川県副本部長 ボランティアの駐車場を能登空港でという話があったが、遠いかもしれないそこの対応が可能であれば、県も協力できる。
輪島市長 市の対応は遅れていて申し訳ない。
石川県副本部長 県からの200人で、駐車場対応などもできるか?
石川県 できるかどうか調べたい。
石川県副本部長 平常時なら市の仕事なのだろうが、できる限り協力できるように。
次に、住宅の解体作業をした後の搬出場所についての要望があったが。
石川県 門前は道下などに積み上がっているので、ボランティアに入っていただいた。家庭から排出されるものは、めどが付くかと思うが、家屋の解体が進むと、最終処分場にじかに入れるとすると大変な量だ。木材の有効利用などもあるので、仮置き場を作って最終処分場の負担を軽減するのが利口なやり方ではないか。市と調整して行きたい。
石川県副本部長 土木でも検討していると言うが。
石川県 道下の高木バイパスに4400平方メートルの芝生広場がある。柱とか余り汚くないものを仮置きするのであれば、砂を5センチ程度敷いていただければ置ける。観光道路なので、市の判断もあるだろうが、県も覚悟はしている。市にも同じようなところがあるので、砂をしいておけばできると思う。
輪島市長 輪島側ではマリンタウンはどうかと申しあげたが、非常時の中で廃材は一気に処理できるものではなく、相当量になることを考えると、観光であるとかはあきらめていくしかないだろうと判断している。門前の道の駅も整備したところだが。多目的グラウンドが仮設住宅の建設予定地に上げていくなら、どれだけ面積を割けるのか。門前は学校の統合も進んでおり、場所を選定したい。すぐ答えを出すようにする。
石川県副本部長 以上が昨日、市町から課題としていただいた点について、県から説明をさせていただいた。
石川県 追加で報告事項だが、長谷の洞門が通行止めで長期戦になる。31日8時に、輪島側、珠洲側とも共用させる。
石川県副本部長 では報告を。
石川県 数点、今日の新しい動きを。一つは心の健康という意味での心のケア、兵庫県から心のケアチームが1チーム、お医者さん、保健師さん、ワーカー1人というチーム。諸岡の公民館を中心に活動を開始している。歯科医師会のボランティア、肺炎の予防のケアで避難所の巡回をした。助産師の方が、乳飲み子を抱えているお母さん方のケアのために巡回を開始している。トイレの関係で、仮設トイレがすべて和式なので使いづらいという話があった。福祉用具供給協会からの提供で、簡単な便座を30日朝からできるだけ供給していただける。仮設トイレの段差の上がり口が高いので、段差解消のための調査、工夫を、NPOバリアフリー総合研究所=大工さんたちの団体だが、明日から調査をするという。
石川県副本部長 県からの報告は以上。続いて、市長さんから新たな課題があれば。
輪島市長 問題点を一つひとつ解決するために大変な尽力をいただいており、厚く御礼を申しあげる。
ひとつ別に報告すると、消防団が門前の本部に異動して、危険物の関係で不特定多数が使う施設の危険個所確認の作業に入った。高齢で対応できない方の屋根のブルーシート張りを作業していただいている。若干残ったのは、明日対処したい。
今朝早く、急病人が発生した。避難所ではなく、車両で休んでいた。朝起きた段階で心臓が痛いという狭心症状態。救急車で搬送したが、輪島では対応が困難となり、金沢へ搬送した。ドクターからは、ヘリなどの出動が願えないかという話だったが、天候は風が強いなどで消防防災ヘリは使えなかった。自衛隊は可能ではないかということだったが、最終的に陸送となった。
今後、全く使うことはなくて空振りになるかも知れないが、能登空港があるので消防防災ヘリでの緊急搬送のために機材の駐機をしていくことはできないか。全体の現在の状況が鎮静化すれば減るだろうが。
今日、臨時の部課長会議を開催した。人事異動の問題と、30日告示の選挙事務の問題。時期がこういう時期なので、市の中でリーダーとしてがんばってこられた方が退職となる。力が大きく影響されるので、何とか残っていただく方法をと、地震対策のための要員としてお願いをしていた。
合併1年2カ月、より融和を図るというための交流をしてきたことが、プラス要素なのか、マイナスなのかという事態となった。特別なこととして、異動の完全凍結ではないが、職員が疲労困憊(こんぱい)で絶対数が足りないという悲鳴があがってる。輪島から門前はそのまま派遣し、門前からこちらはとどめておく。門前に住所地がある者は、門前にという措置をする。輪島に人員不足が出るが、あくまで門前の被害の状況は深刻であるということで対応したい。
選挙事務は、輪島は無競争で終わるかも知れないが、門前は選挙が間違いないとすると、投票所と避難場所、開票所と避難所がバッティングする。選挙事務が避けられなくなると31日から始まる。投開票事務の一番人数がいるところを考えると人の捻出(ねんしゅつ)は不可能。人的支援を何とか考慮していただけないかというのが、大きなテーマ。災害発生から避難所が多いこと、現場の数が多くて人的にも足りない。
上水道、未給水地域の解消のためにがんばってきたが、門前地区で若干通水できた。門前に1013世帯残っている。輪島地区は183世帯。給水車は23台配置されており、水の補給をしている。水が通水していくと、水洗トイレなどを使う。下水管の状況はかなり深刻ではないか。技術者も必要になる。民間も含めて、知識、技能を持った人も含めて対応が必要になるだろう。
石川県副本部長 防災ヘリ、人事異動特に選挙事務、下水道環境の復旧支援の3点だったがそれぞれどうか。
石川県 ヘリ常駐は、自衛隊の話もあるので、よくよく相談させていただかないと。
上水道復旧で下水道の問題がある。バキュームで抜いているが、仮設のポンプでポンプアップして流していくための仮設ポンプの設置が順次進んでいくだろう。それをしながら本格復旧になるだろう。
石川県副本部長 今は応急対応でできると言うことだが、復旧への技術者支援が必要だということか?
輪島市長 下水道工事ができる業者の数は限られて来るが。
石川県 機関をどのぐらい見ているかなどを含めて、市と調整したい。
石川県副本部長 選挙対応はどうか?
石川県 告示の結果、投票がない市町もあるだろうから、それを見た上で、選挙がないところの市町に要員を派遣してもらうことは十分可能だろう。
石川県副本部長 それはお願いします。
輪島市長 本来は市が対応すべきだが、住民からも急ぐ対応を求める声に振り回されている。甘えるようで申し訳ないが、いろんな支援を、人的な支援もお願いしたい。
石川県副本部長 できる限りの県としての対応をしたいので、何なりと。
輪島警察署長 防犯対策の現状とお願いを簡単にお話する。24時間パトロールもやっているが、一人暮らしのおばあちゃんのところに「瓦を直してやろうかね」という話があったが、おばあちゃんが断って警察に電話があった。詐欺まがいなどの話は、市はもちろんだが、県もまちの人とお話をする機会があれば、一言声をかけていただき、そういう事案に合わないよう声をかけていただきたい。
石川県副本部長 悪徳のチラシは?
輪島署長 各公民館に必要部数を配布しているので注意喚起をお願いしたい。
内閣府 全壊戸数が増えてきた。昨日と同じことを申しあげるが、被災者再建支援法をお考えいただきますと、早めのアナウンスで住民の安心につながると思うで、県も市も一生懸命やっていただきたい。
北陸地方整備局 昨日、市役所の構内に現地支援センターを立ち上げた。現在の支援の中身は、25日当時から災害対策車は出動しているが、現在は照明車、衛生通信車、対策支援車など。建物被害の調査を門前地区で3人、下水道の被害調査で7人、道路関係は本日から、市道の損傷を62人11班体制でやる、今日の進ちょく率が3割。明日3班増員して、なんとか調査を終えたい。港湾空港関係は、本日と明日、3人で職員が調査をする。
輪島市長 北陸地整にはたくさんの調査をいただいて、感謝している。
追加だが、先ほど分からなかった全壊住居は輪島が追加で34戸、門前は20戸、速報値で増えたと言うこと。29日の調査で今の数字が増えた。半壊、一部損壊、非住家もあるが、別途資料を出したい。
石川県副本部長 ほかになければ、以上で終わる。(了)